長崎南ロータリークラブ

2015~2016年度国際ロータリーのテーマBe a gift to the world(世界へのプレゼントになろう)に因み、Giftの前にロータリアンが受けているプレゼントは何かを考えてみます。
クラブには、先輩達が残した冊子があります。今年度はまずそのプレゼントをひも解いてみます。
福井 順さんの書かれた冊子「ロータリーからのプレゼント」をはじめとして、山田 遼さんの「保利春寿のほんねとたてまえのロータリー」をシリーズで掲載します。20年位前の発刊ですので、現在と違うこともありますが、真髄は不変です。

書籍
  • 「ロータリーからのプレゼント」

    福井 順 著書

  • 「保利春寿のほんねとたてまえのロータリー」

    山田 遼 著書

vol.4保利春寿氏のほんねとたてまえのロータリー  山田 遼

今月から、クラブの冊子「ロータリーの道しるべ」よりクラブの先輩故山田遼さんの「保利春寿氏のほんねとたてまえのロータリー」を掲載します。

あとがきを引用すると
ポール・ハリスがもし日本に帰化したら、きっと「保利春寿」という日本名を付けたに違いない。その彼にロータリーを批判させてみたら、こんな発想をしてみた。富士登山道は吉田口を表道とし、御殿場口を裏道とする。今回は御殿場口から登ってみようと思った。つまりロータリーを裏から眺めてみようというのである。~中略~
所詮、富士山は富士山であった。表口から登っても、裏口から登っても。山頂の眺望は全く同じであった。しかし裏道のどこかに、ロータリーを見直す一草なりとも見付けていただいたら幸いと思う。

これ以上会員は増やさなくてよい

新しいガバナーが誕生すると、必ず年度方針の一項に会員増強が揚げられる。パーセントで示されるか、実数で示されるかの違いこそあれ、このパターンは十年一日の如く変わらない。受け止める会員も慣れたもので「また、同じことを性懲りもなく云っている」などと、揶揄のまなざしで軽く聞き流す。職業分類委員会は充填。未充填の分類表を作れば、我が事終れりと涼しい顔をする。会員選考委員会は、候補者リストが上がってきたらケチでもつけてやるか、とただ漫然と待つばかりである。ならばいっそ何もしないのが賢明と、会員増強委員会は拱手傍観の構えである。一般会員は、増強委員会に任せとけばよい、と無責任体制をきめこむ。これが普通のクラブの極く普通の実態であろう。一般的傾向として地元の候補者にはケチがつき易い。狭い土地柄であればある程、候補者の人物が良く知られているだけに、えてして些細な瑕疵が大きく取り上げられ、否認されるケースが多い。勢い、推薦も消極的になりがちである。

一番無難なのは支店長族の更迭入会である。未知の人間ほどスムーズに入会出来るという不思議な現象が、ここでは堂々とまかり通るのである。人間性よりも企業ブランドが優先するお国柄の故か。だがこれでは会員は一人も増えない。プラスマイナス、ゼロでしかないのだ。

クラブも会員が50人前後になると一応一人前になる。財政的にも安定し委員会活動も体制が整うからだ。因みに、世界のロータリークラブの平均会員数は46人であり、日本はアメリカと同じ58人というこの数字が、奇しくもこの辺の目安を示していると思う。

各クラブの会員増強の足取りを見ると、50人になるまではかなり早いピッチで増加しているが、50人を超えるとスローダウンする。50人という線は会員増強の大きな壁なのであろう。

50人前後のクラブでは、「和気あいあいとやっていくのには、この程度が一番手頃だ」という考えが支配的である。

70人位になると、「こんなに増えては顔と名前が一致しないよ。そろそろ打ち止めにしたらどうかね」と囁き始める。

あと一歩で三桁というクラブになると「彼はうちの会員かね、これ以上増えると顔も覚えきれんよ」と空席待ちを暗黙に合意する。

こうしていつの間にか「これ以上は会員は増やさなくてよい」と言う考えが、会員の心の奥底深く静かに蔓延して行く。

会員の大半がこの病に冒されたら、あなたのクラブの行末はいったいどうなるであろうか。人口の減少が国家の滅亡を招来するように、あなたのクラブもやがて消滅することは必定である。

誰の推薦も受けずにロータリアンになれたものはただ一人。それはポール・ハリスだけである。その他の今日100万人を超すロータリアンは、すべて誰かの推薦を受けて入会出来たのである。勿論、あなたもである。

受けた恩には必ず報いるというのが人倫の道であるならば、推薦されたら必ず推薦するというのは」ロータリアンの倫理でなければならない。
ロータリーではこれを「ロータリアンの特典としての推薦する権利」と称しているが、推薦された者が推薦する限り、ロータリアンは確実に、しかも限りなく増えて行く。

クラブの、そしてロータリーの永遠の反映を希うか、それとも衰退を黙視するか、それはあなた自身が決める問題である。
「クラブ唯一の財産は、ロータリアンです」(ウイリアム・E・スケルトン・元RI会長)

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