長崎南ロータリークラブ

大浦のメインストリート

絵葉書がささやく旧長崎居留地の歴史

vol.6

大浦川の川岸右に広がる商業地区は長崎居留地の中で最も早く開発されたエリア。領事館や主要貿易商社が軒を並べる大浦バンド(海岸通り)は港に示す長崎居留地の「顔」だったが、新地と梅香崎から弁天橋まで延びる裏通りは居留地の「メインストリート」として賑わい、様々な国籍の人々が経営する商店や飲食店などがひしめき合う「心臓部」であった。

今回の絵葉書は、英国領事館の裏から弁天橋(絵葉書では「松江橋」とある)を望み、南山手を背景に捉えている。撮影時期は大正初期と思われる。

中国人の海軍御用達仕立屋「J・R・トム」の看板などが見えるが、居留地時代の記録によると、イギリス人商人ウィリアム・オルトの製茶工場、英字新聞「ナガサキ・プレス」の印刷所、フランス人ジャン・クデーのパン屋、セントラル美容院、アメリカ人ジョン・ピカードが経営する薬局などもこの通りに建ち並んでいた。

大浦のメインストリートは現在、「オランダ通り」と俗に呼ばれている。

写真説明:大浦のメインストリート

写真/文章提供:ブライアン・バークガフニ氏
ブライアン・バークガフニ 氏
ブライアン・バークガフニ 氏
長崎総合科学大学 環境・建築学部 教授
グラバー園 名誉園長

1950年カナダ、ウィニペグ市に生まれる。1972年、ヨーロッパ、インド等を経て来日。

著書には『蝶々夫人を探して』(かもがわ出版、2000)、『庵』(グラフ社、1995)、『時の流れを超えて:長崎国際墓地に眠る人々』(長崎文献社、1993)、『花と霜:グラバー家の人々』(長崎文献社、1989)などがある。

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